司教紋章の説明
紋章の背景には大きなフランシスカンの“タウの十字架”があります。
それは那覇教区の歴代の司教がすべてフランシスカンであり、その司教職を通して主イエス・
キリストご自身が沖縄に寄り添っていらっしゃることを意味しています。
紋章に標語として記された「ちむがなさ」は、「愛おしい」という意味で、それは神が沖縄の人々をこよなく愛し、いとしく思って、「はらわた」がかきむしられるほどのものであるというあの深い愛に通じる心を一言で表現する沖縄語です。
紋章の中央部の大きな輪は沖縄の頭文字のOで、赤の色は沖縄の人々とその傷や流血の象徴
です。その中の三つの円は、沖縄の空、地、海をあらわします。それらは神がそこに住む人々
に託し、その人々が一致して、一つの宝物として、大切に抱いてきたことを表しています。
今は、この三要素が引き離されているがいずれはキリストの癒しによって一体化し、再び沖縄の人々の手に返されます。
三つの円を抱くOの上、紋章の中央には聖母マリアのしるしであるMと十字架があります。これは沖縄宣教を始めるにあたってレイ司教が選んだ象形であり、那覇教区が聖母マリアに捧げられたものであることを示しています。
聖霊を示すハトからは、その賜物を象徴する光が降り注ぎ、沖縄全体を包み込んでいます。ハトの周りの青い空は神の愛に満ち満ちた平和な未来の約束を表現しています。その平和は、今日すでに県民運動や他のいろいろな形であらわれています。神の「ちむがなさ」が沖縄の人々に示されているからです。このことを紋章の底辺部からのグラデーションで表しています。まさにこのように表現された沖縄の霊的現実の中で、私たちはまさにデイゴの花のように咲き誇り、永遠のいのちへ希望のしるしとなるよう招かれているのです。